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イタリアのスクーター ランブレッタV200 試乗!高速道路インプレもあるよ

2020/10/12 バイク

スクーター、食わず嫌いな人っているよね
「スクーターはギアが無いからバイクじゃ無いよー」みたいな意見を聞いたことありますが
人の好みは十人十色です

時速ン百キロが出る超高性能スポーツが好きな人
50ccのミニバイクをプラモデル感覚でカスタムして楽しむ人
一日1000kmを超えるツーリングを平気でこなす人

そんな中、スクーターは便利なコミューターとして多くのライダーに愛されています
排気量が大きなスクーター(ビッグスクーター)はツーリングバイクとしてもかなり優秀ですし、原付二種スクーターなどはカスタムしてレースやってる人たちもいらっしゃいますよね

そう、スクーターはとっても楽しい乗り物です

そしてスクーターの利点といえばクラッチ操作がないから疲れにくいこと!
ワタシも300ccのスクーターで群馬まで日帰りツーリングをしたことありますが、疲れもほとんど無くて楽しい旅でした

ちなみにワタシはスクーターも好きです(所有したことはないけど)

そして今回イタリアのスクーターメーカー「ランブレッタ」に乗る機会があったので早速レポートしたいと思います

ランブレッタって?

70年以上前の1947年に初声をあげたスクーターブランドがランブレッタ
バイク好きであればその名前を一度は聞いたことがあるかもしれません

日本でもお馴染みのベスパ(Vespa)と共に1950年〜60年代のモッズカルチャーを牽引した由緒正しいスクーターなんですよね
その後、時代の波にのまれ1970年代に工場が閉鎖となって約50年が経過

そして2017年にはランブレッタを立ち上げたイノチェンティ社が再び生産に乗り出し、ランブレッタは復活したのです

最近はブランドの権利を買い取った縁もゆかりもない会社が、そのブランド力を活かした車両を制作販売するケースも多々ありますが、ランブレッタは元祖が手がけた、というところがポイント

ランブレッタに対する愛情いっぱい、そんな本家が手掛けた新星ランブレッタの実力は?

さすがイタリア!的なデザイン

最初に感じるランブレッタの魅力はそのスタイリング
いやー、凝ってるね〜そしてこだわってる!

伝統的なスクエア形状のヘッドライトは同じイタリアンスクーターのベスパとは違う魅力があります
全体的に丸みを帯びているベスパに対して直線基調で仕上げられたランブレッタ

もちろん好みはありますが、どちらも甲乙付け難いですね
一つ言えるのは、イタリアのスクーターってやっぱり「カッコイイ!」これに尽きます

所有欲を掻き立てる細部の作り

国産スクーターでもクラシカルデザインの車両がいくつかあります(例:ヤマハのVINO、古くはスズキのヴェルデなど)が、外装は全て樹脂製

イタリアンスクーターは伝統のスチール(鉄)モノコックボディ!
金属の外装を纏ったその佇まいは樹脂の塗装では再現できない質感を持ってます
樹脂への塗装と金属への塗装の違いなんて、よほどの変態じゃないとその味わいは感じられないかも知れませんが、


車両を撮影していて感じるのはブランドに誇りを持ってるんだというメーカーの思いがヒシヒシと伝わってくるところ
車体のあちこちに”Lambretta”のロゴが刻まれているんです

え?ここにロゴ必要?って思うところにね・・・

例えば
・ヘッドライトやテールランプ内
・シート下にあるガソリン給油口のフタ
・クラシカルなデザインのハンドルグリップ部
などなど

日本のメーカーならおそらく車種共通部品やサプライヤー提供の汎用パーツを使うところなんですけど
それこそヘッドライトなら”koito”とか入ってそうなのになあ〜って感心しちゃいました

この辺りの細かな作り込みはやはり欧州メーカー、というかランブレッタだからこそ!なんでしょうか

今回はV200に試乗、しかし驚愕の事実がワタシを襲う!

ランブレッタは見た目同じで排気量が3種類(50cc、125cc、200cc)がラインナップされてまして
今回は最大排気量の”V200”というタイプを借りてきました

「200ccあれば結構元気に走りそうだな…」
と思ってましたが、まさか最後にあんな驚きがあるとは、この時は知る由もなかったのだ

どんな驚きだったかって? それは最後まで読むか、面倒だったら一気にスクロールさせてくださいませ

ファーストインプレッションは?

まずその走り出しに注目

ワタシが以前試乗したホンダさんのPCX150は機敏性に特徴がありました
アクセルを軽く回せば”クイッ”と発進
低回転からトルクモリモリでシティコミューターとしての能力を遺憾なく発揮します
スタートダッシュ良好で、乗りやすい通勤快速という言葉がぴったりな感じ

一方ランブレッタV200は・・・
結構高回転でクラッチが繋がる!?
3500〜4000回転あたりで走り出す感じで、これはおそらく低速重視では無く高速巡航をメインとした駆動系のセッティングなんだな、と思いました

とりあえず都内を約100km試走

案の定速度が乗ってからの走りは快適で、時速60km〜80km辺りではこちらのアクセルワークにしっかり反応してキビキビ走ってくれます
かと言って発進時が物足りないか、と言うと・・・
確かに国産スクーターと比べれば、スタートダッシュは負けちゃうかも知れません(現にヤマハさんのシグナスと競争したら負けました)

しかし、その後がなかなか良かった!
コーナーリングやS字などはシグナスに負けないどころかむしろこちらの方が早いペースで走れちゃう?
スタートダッシュで敗れたシグナスにも追いつき、余裕を持って後ろについて走ることができましたからね

エンジンの性能もさることながら、フレームや足回りの設計が良いのかコーナーリングでしっかり地面を捉えてる感じが強いのです

いよいよ高速道路を走行

街乗りの後は高速走行チェック
200ccあるけど正直高速走るのは怖いだろうなあ、と思ってました

ところが

予想を裏切る走り!
高速巡航よりのセッティングになっているだろうエンジンのポテンシャルをいかんなく発揮してくれます
80km巡航が余裕!こんな小さなスクーターなのに怖くないぞ!
しかもトンネル通過時など風の影響を受けないところでアクセル全開すれば100km/hに到達

この排気量でこれだけ走れば十分すぎる

80km/hで高速コーナーを駆け抜けたり、レーンチェンジしたり、道路の継ぎ目を乗り越えたり・・・
色々と試しましたがすごくしっかり走ります

明らかに国産スクーターとは違う

正直言ってホンダさんのPCX150で80km/h走行したときにはフレームの柔らかさ(←悪い意味で)を感じて「ああ、これはいざというときに高速も乗れるバイク、なんだな」と思ったものです(ホンダさんごめんなさい)

しかし、ランブレッタV200は「高速に乗っても楽しめるバイク」なのです
街乗りで便利な”スクーター”としてでは無く、ツーリングが出来る楽しい”バイク”として作られたのでしょう

この辺りはイタリアと日本のモーターサイクル文化の違いがあると思いますのでどちらのスクーターが正解とは言えません
ただ一つ言えることは、ランブレッタは見た目がカワイイ感じにも関わらず中身は骨太な本格派のバイクだったということです
乗ってみると言ってることがよくわかると思うのでこれは試乗を激しくオススメしたいです

お台場を軽く流してランブレッタのプチツー満喫

その後夕暮れのお台場をのんびり散歩ツーリング
最近のバイクはLEDライトで明るくて快適♪
ランブレッタV200もフルLEDだから明るいし、暗い街に映えますね

ランブレッタは街乗り通勤快速的なバイクじゃない、なんて書きましたが
これでお台場走るの楽しいし、都会的な風景との相性もいいなあーなんて撮影しながら思ってました

バイクは性能も大切だけど、見た目が良いバイクってやっぱりいいよね

そして驚きの新事実!

全ての試乗を終えて車両返却にサインハウスさんへ帰ってきたとき

ワタシ「高速道路も走りましたけどやっぱ200ccあると元気に走りますね!」

サインハウス「いや、これ200ってなってるけど実際の排気量は168.9ccなんですよ」

ワタシ「え?! ウソっっっっっっ」

そうなんですよ!
200ccだと思っていたのに、実際には170ccに満たない排気量だったなんて
それで最高速100km/hで巡航できるポテンシャルを持っているとは

ランブレッタ、恐ろしい子!!


スクーターはセカンドバイク、とか下駄、とか思ってるそこのアナタ
V200はメインとして乗っても十分に楽しめるんじゃないかなあ〜って思えるほどしっかり走ってくれますよ
スクーターも楽しいな、と思えるバイクだと思います、ランブレッタ!


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